MEN’S HAIR
市場は今後
伸びるのか。
「メンズ特化で開業して大丈夫か」と迷っている美容師・理容師の方へ。結論から言えば、メンズヘア市場(美容室+BARBER)は今後も伸びます。男性の美容室利用者は3年連続で拡大し、1回あたりの客単価は5年連続で上昇。20代男性の美容室利用率は過去最高水準に達しています。本記事では、最新の統計データをもとに、美容室登録のメンズヘアサロンとBARBER(理容室登録)の2業態に絞って、市場が今後どうなるのかを根拠をもって徹底解説します。
この記事でわかること
- 美容室のメンズヘア市場とBARBER市場それぞれの最新規模
- 「伸びる」と断言できる5つの数値的根拠
- 20代・30代・40代以上それぞれの消費行動の違い
- メンズ美容室とBARBER、それぞれの成長角度
- これから開業する美容師・理容師が狙うべき具体的な戦略
- 2030年までのメンズヘア市場の将来予測と勝ち残る条件
SECTION 01 結論:メンズヘア市場は今後も確実に伸びる
最初に結論からお伝えします。メンズヘア市場は2026年以降も確実に成長を続けます。これは「そう思う」ではなく、国内の美容業界大手調査機関による年次調査や、全国理美容業界団体の消費者調査など、公式統計のすべてが同じ方向を示しているからです。
国内大手美容業界調査「2025年上期データ」によると、美容室市場全体は1兆3,884億円で前年比2.5%増。このうち男性市場は3年連続で堅調に拡大しており、女性市場の伸び(2.8%増)とほぼ同等の成長率を維持しています。つまり、女性客だけに依存した経営から、男性客を獲得できるサロンへシフトできる美容師こそが、次の10年を勝ち抜く構図になりつつあります。
業界団体の最新データでは、男性の美容室市場は約4,071億円、BARBER(理容室)市場は約4,482億円。合計で8,553億円規模のマーケットが形成されており、美容室サイドは拡大、BARBERサイドは若年層からの流入で再成長局面に入っています。なぜ断言できるのか、その根拠を5つの視点から、具体的な数字とともに解説していきます。
「まだ伸びしろがある」と言える決定的な事実
日本の男性が美容室・BARBERに1年間で使う金額は、女性の半分以下です。裏を返せば、メンズヘア市場にはまだ倍以上の伸びしろが残っているということ。女性市場は成熟期に入っていますが、メンズヘア市場は依然として成長期の真っ只中にあります。これは美容師・理容師にとって大きなチャンスです。
SECTION 02 / EVIDENCE 01 男性ヘアサロン市場は8,500億円超まで拡大
全国理美容業界団体「男性ユーザー調査2025」によると、男性のヘアサロン市場は美容室4,071億円+BARBER4,482億円=合計8,553億円。国内大手美容業界調査「2025年上期データ」でも男性市場は3年連続で堅調に拡大していることが確認されています。単年のブレではなく、継続的な拡大基調にあることが複数の年次データで裏付けられています。
出典:全国理美容業界団体「サロンユーザー調査 男性版2025」より
注目すべきは、前年と比較するとBARBERの市場規模はわずかに縮小、美容室は拡大しているという点です。ともに20代・30代の動向が大きく影響しており、若い世代が美容室に流れている構造がはっきり見えます。
なぜ市場規模が拡大しているのか
市場規模の算出式は「人口 × 1年以内利用率 × 1回あたり利用金額 × 年間利用回数」で成り立っています。男性市場では、このうち「1年以内利用率」と「1回あたり利用金額」の2つが同時に上昇しており、これが市場全体を押し上げる強力な要因になっています。利用する男性が増え、しかも1回に使う金額も増えているからです。
「男性が髪にお金を使う文化」が定着した
かつて男性の髪型は「安く、早く、短く」が基本でした。しかし2020年以降、SNSの普及と韓国カルチャーの流入により、男性の美容意識は劇的に変化しました。今や20代男性の美容室利用率は女性と肩を並べる水準に達し、カットだけでなくカラー・パーマ・トリートメントまで利用するのが当たり前になっています。BARBERも「安い床屋」から「お洒落なグルーミング空間」へと再定義されつつあります。
SECTION 03 / EVIDENCE 02 男性客の単価が5年連続で上昇中
市場拡大の2つ目の根拠は客単価の上昇です。国内大手美容業界調査「2025年上期データ」によると、美容室での男性の1回あたり利用金額は4,879円で、ここ5年で最高額を更新しました。これは2021年と比較して約8〜10%の上昇です。
さらに注目すべきは、男性の6,001円以上の中・高価格帯の利用者が前年から増加している点です。「安く早く切る」から「しっかりお金をかけてデザインを作る」へと、男性客の消費行動が根本的に変わってきています。BARBERでも同様の傾向があり、低価格帯の店舗より高価格帯の本格バーバーの方が支持を集めている構造です。
30代男性の客単価が特に伸びている
年代別に見ると、特に30代男性の単価上昇が顕著です。仕事も家庭も充実し、自分の見た目への投資意欲が高まる世代。この層が髪にお金を使うようになったのは、美容師・理容師にとって非常に大きな追い風です。なぜなら30代は来店頻度も安定しており、一度リピーターになれば長期にわたって売上を支えてくれる層だからです。
| 世代 | 美容室 1回単価 | 年間ヘアサロン支出 | トレンド |
|---|---|---|---|
| 15〜19歳 | 3,800円前後 | 約25,000円 | パーマ・マッシュ人気 |
| 20代 | 4,500円前後 | 約33,000円 | カラー・ハイトーン志向 |
| 30代 | 5,200円前後 | 約28,000円 | 中高価格帯へシフト |
| 40代 | 4,900円前後 | 約27,000円 | パーマ需要が微増 |
| 50代 | 5,100円前後 | 約31,000円 | BARBER回帰+ヘッドスパ |
| 60代 | 5,300円前後 | 約19,000円 | BARBER利用が70%超 |
出典:業界大手美容消費動向調査 2025年上期、全国理美容業界団体サロン調査 男性版2025 より集計・推計
客単価が上がる4つの具体メカニズム
なぜ男性の客単価がこれほど上がっているのか。主に4つのメカニズムが同時に働いています。この4つが重なって動くことで、男性客1人あたりの売上が構造的に押し上げられる仕組みになっています。
値上げの受容
物価高を背景に、サロン側が価格改定を進めても男性客が離れない。「安い店を探す」より「同じ店に通い続ける」傾向が強く、値上げに対する許容度が女性客以上に高い。
クロスセル増加
カットだけの来店から、カット+カラー+トリートメントのクロスセルへ。眉カット・シェービング・ヘッドスパも人気で、1来店で2〜3メニュー利用が主流化。
高額メニュー採用
縮毛矯正・髪質改善・デザインパーマなど8,000円超のメニューを選ぶ男性が増加。「1回にしっかり」派が主流化し、低価格メニューから高価格メニューへのシフトが進む。
指名・高単価スタイリスト化
SNSで美容師個人を選ぶ時代に突入し、指名料や高単価スタイリストのコース料金が当たり前に。担当者への信頼がそのまま単価アップに直結する構造が定着している。
SECTION 04 / EVIDENCE 03 20代男性の美容室利用率が50%超えに到達
市場拡大の3つ目の根拠が若年男性の美容室利用率の急上昇です。全国理美容業界団体の「サロンユーザー調査 男性版2025年」によると、男性全体の美容室利用率は28.0%ですが、15〜19歳・20代では美容室利用率が50%前後に達しており、BARBER利用率を10ポイント以上も上回っています。
この数字が意味することは重大です。若い世代では「男性=BARBER」という従来の構図が完全に崩れたということ。そして今の20代が10年後には30代になり、30代が40代になっていきます。つまり、美容室を利用する男性の絶対数は今後10年で大きく増え、BARBERサイドも若返り戦略が必要な局面に入ったのです。
若年層シフトが起きた3つの理由
20代男性が年間に美容室・BARBERで使う金額は約33,000円
全国理美容業界団体の2025年調査では、20代男性の年間理美容支出は33,035円で前年から上昇。これは全世代の中でもトップクラスの水準。20代男性を1人リピーターにすると、年間3万円の安定収益が10年以上続く可能性があります。
SECTION 05 / EVIDENCE 04 パーマ・カラー・トリートメントの多様化
4つ目の根拠はメンズメニューの多様化です。かつての「男性=カットのみ」という時代は終わりました。業界消費動向調査では、男性のパーマ利用は4年連続でスコアが増加し、カラー・トリートメント・ヘッドスパなど、これまで女性客中心だったメニューが男性にも浸透しています。BARBERでもシェービング・眉カット・ヘッドスパなどクロスセル商材が伸びています。
男性に人気のメニュートレンド
2025年〜2026年にかけて美容師183名・225名に行われた大規模調査では、以下のメンズメニューが特に伸びています。
ニュアンスパーマ
ゆるめのパーマでナチュラルな動き。ビジネスシーンにも違和感なく使え、直毛男性の定番メニューに。美容室主導。
ブリーチなしカラー
グレージュ・オリーブ・ブラウン系。ダメージを抑えつつ透明感を出せる。会社勤めの男性にも受け入れられる。
カルマパーマ
韓国アイドル風の前髪を外に流すスタイル。20代で爆発的に普及。他店との差別化メニューとして強力。
ツイストスパイラル
2023年以降のトレンドが継続。縦落ちカールで立体感が出る。長めヘア男性の人気No.1技術。
フェードカット
BARBER発のグラデーション刈り上げ。30代ビジネスマンの清潔感メニューとして定着。BARBER主導。
ヘッドスパ・眉カット
クロスセル代表格。カット+2,000〜3,000円でトータル単価を押し上げる強力な追加メニュー。
「若年層のパーマは一段落」問題への反論
2025年9月の美容業界メディア記事では「10〜20代男性のパーマ人気が一段落しつつある」という指摘がありました。確かに業界団体の大規模消費者調査では、15〜19歳男性のパーマ率12.0%、20代男性11.5%は前年より微減しています。
しかしこれは市場縮小のサインではありません。なぜなら、40代以上の男性パーマ需要が微増しており、パーマ市場の底が広がっているからです。つまり、一時的な流行が落ち着き、パーマが「特定世代のもの」から「幅広い世代の定番メニュー」に移行している段階なのです。これは、市場が成熟し安定していく健全なプロセスと捉えるべきです。
SECTION 06 / EVIDENCE 05 BARBERの新規開業ラッシュが続いている
5つ目の根拠は、BARBER(理容室)の新規開業ラッシュです。BARBER全体の店舗数は平成以降ずっと減少傾向にありましたが、ここ数年は都心部でお洒落BARBERが続々と新規開業しており、業界全体が再成長局面に入っています。
代表例として、原宿発のアメリカンクラシック系BARBER、銀座発の高級BARBER、神戸発のブランディング型BARBERなど、ブランド力のある店舗が都心部・主要都市で多店舗展開を進めています。これらは単なる「床屋」ではなく、ブランディング・内装・体験価値で勝負する新世代のBARBERです。
新世代BARBERが成功している4つの要因
コンセプト型店舗
アメリカンクラシック、ヴィンテージ、紳士倶楽部など、明確な世界観を内装と接客で再現。ただの散髪ではなく「体験」を売る店舗が増えている。
ビジネスマン向け高価格帯
30〜40代の働き盛り層をターゲットに、銀座・六本木・恵比寿エリアで高級BARBERチェーンが20店舗以上を展開。客単価10,000円超も珍しくない。
カフェ・バー併設
ドリンク提供、靴磨きサービス、オリジナルポマード開発など、異業種とのコラボでリピート強化。男のサードプレイス化が進んでいる。
SNS・ビジュアル戦略
Instagram・TikTokでフェードスタイルや施術動画を発信し、若年層の新規集客を獲得。SNSでの露出力が高いBARBERほど予約が埋まりやすい構造に。
BARBERは「おじさんの店」から「カッコいい店」へ
これまで「理容室=おじさん向け」というイメージが強かったBARBERですが、SNSでのビジュアル発信と若手理容師の技術進化により、「BARBERはカッコいい」と思われる業態へ完全に再定義されました。ジェルでピシッと固める短髪スタイル、フェードカットなどが若者にも受け入れられ、20〜30代の美容室派男性がBARBERにも通い始めています。
SECTION 07 / DEEP DIVE 世代別の消費行動を深掘り
ここからは、メンズヘア市場を攻略するために絶対に知っておくべき世代別の消費行動の違いを解説します。「男性客」とひとくくりにするのは危険です。20代と40代ではお金の使い方、求めるサービス、リピートの動機がまったく違います。
20代男性:美容室派が主流、最重要ターゲット層
20代男性は最大のボリュームゾーンです。美容室利用率50%超、年間支出33,000円でトップクラス、SNS発信力も強い。1人の20代男性客をつかむことが、その友人・同僚への口コミ波及につながります。
ただし20代は流行に敏感で、美容師のスキル・感性・発信力に厳しい目を持っています。なぜなら、Instagramで「上手い美容師」を無限に比較できる時代だからです。技術と発信、両方で勝負できないとこの層は獲れません。
30代男性:美容室・BARBER両方伸びる層
30代男性は2025年に客単価が急上昇した世代です。仕事で責任あるポジションになり、身だしなみへの投資意欲が高まる。20代のように流行を追わないが、「きちんと感」「清潔感」「ビジネスシーンで通用する」というニーズが強い。
この層は美容室・BARBERの両方を使い分ける傾向があり、来店頻度が安定しているのも大きな魅力。月1回〜1.5ヶ月に1回のペースで通い、一度気に入ると長期リピーターになります。美容師・理容師にとってもっとも経営を安定させてくれる層です。
40代以上男性:BARBER回帰+新たな成長ゾーン
業界団体の大規模消費者調査では、40代以上は徐々にBARBERに回帰する傾向が見られます。50代で理容室利用が59.1%、60代・70代では約70%に達しています。ただし、最近は40代以上の男性パーマ需要が微増しており、「大人のメンズ美容室」カテゴリも新たに成長。薄毛・白髪・頭皮ケアなど、加齢に伴う悩み解決メニューへの関心も高い層です。
| 世代 | 主な業態 | キーワード | 狙うべき戦略 |
|---|---|---|---|
| 10代 | 美容室メイン | マッシュ・韓国系 | Instagram映え・学割プランで初回来店促進 |
| 20代 | 美容室メイン | カルマパーマ・カラー | SNS発信力×デザイン提案力で勝負 |
| 30代 | 美容室+BARBER | 清潔感・フェード | ビジネス向けメニュー・定期リピート設計 |
| 40代 | BARBERやや優勢 | ニュアンスパーマ | 「若見え」×「扱いやすさ」で単価アップ |
| 50代以上 | BARBERメイン | 白髪ぼかし・頭皮ケア | ヘッドスパ・シェービングで高単価化 |
SECTION 08 / VS メンズ美容室 vs BARBER
開業を考える美容師・理容師からよく聞かれるのが「メンズ美容室とBARBER、どちらで出した方が伸びるか」という質問です。結論、両方伸びます。ただし伸び方と狙うべき客層がまったく違います。
メンズ美容室の強み
20〜30代のデザイン志向層に強い業態。パーマ・カラー・トリートメントなど「技術の幅」で勝負できるのが最大の武器。SNS集客との相性も抜群で、Instagramの投稿から新規来店につなげやすい。
- カット+カラー+パーマの総合技術
- 韓国系スタイル・デザインパーマに強い
- ジェンダーレス対応で客層を広げやすい
- Instagram集客と相性が良い
- 客単価5,000〜8,000円のレンジ
BARBERの強み
30〜40代ビジネスマンの「きちんと感」需要に強い業態。フェードカット・シェービング・個室空間など、美容室にはない独自サービスで差別化できる。都心部でお洒落BARBERが続々開業し、再成長局面。
- シェービングが合法にできる独占技術
- フェードカットで差別化しやすい
- 高級志向の店舗は客単価10,000円超も可能
- 30代ビジネスマンのリピート率が高い
- 個室・隠れ家業態として展開しやすい
最強の戦略は「ダブルライセンス店舗」
美容師と理容師の両方のライセンスを持つ店舗が、ここ数年で急増しています。なぜなら、美容室の技術力×BARBERのシェービング・フェード技術を両方提供できる店は最強だからです。20代〜40代まで幅広く獲れ、他店との差別化も容易。これから開業するなら、パートナーとダブルライセンス体制を組むことを本気で検討する価値があります。代表例として、ダブルライセンスで展開する都心型サロンなどが全スタッフダブルライセンスで成功しています。
業界団体データに見る両業態の未来
業界団体の大規模消費者調査によると、男性全体の市場シェアはBARBER 52.4% : 美容室 47.6%とほぼ拮抗。ただし年代別に見ると、30代以下では美容室が優勢、50代以降はBARBERが優勢という構造。つまり人口構成の変化とともに、美容室サイドに重心が移っていくのは確実です。今の20代が50代になる頃には、この比率は逆転している可能性が高いと言えます。
SECTION 09 / FORECAST 2030年までのメンズヘア市場予測
ここまでの根拠を総合して、2030年までのメンズヘア市場を予測します。
市場拡大を支える人口動態の事実
日本全体の人口は減っていきますが、美容室・BARBERを利用する男性の絶対数はむしろ増えます。なぜなら、今の20代〜30代の男性(利用率50%超の世代)が10年後に30代〜40代になるからです。若い頃の美容習慣は維持されやすいため、世代全体として美容室利用が底上げされる構造になっています。
SECTION 10 / STRATEGY 勝つための3つの戦略
ここからは実践編。メンズヘア市場の成長性を確信した上で、これから開業する美容師・理容師がどう戦うべきかを具体的に解説します。
戦略①:メンズ特化の技術を本気で磨く
メンズヘアは女性ヘアと違う技術体系です。特にフェードカット・韓国系パーマ・ニュアンスパーマの3つは、20〜30代男性を獲るための必須スキル。なぜなら、これらの技術はSNSで「写真映え」し、新規集客に直結するからです。勤務中にアシスタントを続けている間に、メンズ専門の講習会やセミナーに積極的に通ってください。BARBERで開業する場合はフェード技術が最重要です。
戦略②:Instagram中心のSNS発信を確立する
男性客は店探しをほぼInstagramで行います。ホットペッパーよりも、Instagramで「この美容師のメンズスタイルがいい」と感じた投稿から予約に流れる導線が主流。スタイリストごとの投稿数・フォロワー数が、そのまま集客力と相関しています。開業前から最低1年はInstagram運用を続け、1,000フォロワー以上・メンズ投稿100件以上を目指してください。
戦略③:クロスセルメニューで客単価を設計する
男性客の客単価4,879円を5,500〜6,500円に引き上げる鍵がクロスセルです。美容室ならカット+眉カット、カット+ヘッドスパ、カット+トリートメント。BARBERならカット+シェービング+眉カットなど、2〜3個のメニューを組み合わせた「コース化」を徹底してください。単品メニューを並べるだけでは単価は上がりません。
- メンズカットの最新トレンド技術(フェード・マッシュ・センターパート)を習得
- メンズパーマ技術(カルマ・スパイラル・ニュアンス)を使いこなせるようにする
- Instagramアカウントを育成(最低1,000フォロワー)
- メンズスタイル写真を100枚以上ストック
- シェービングまたは眉カットの技術を追加(理容師免許があれば最強)
- クロスセルメニューを3パターン設計(カット+α)
- LINE公式アカウントでリピート施策を構築
- 口コミ獲得の仕組み(Googleマップ・ホットペッパー)を作る
- 物件は20〜30代男性が通いやすい駅近・深夜営業対応を検討
- 内装はメンズ特化のコンセプトで差別化(BARBER風・バーラウンジ風・個室など)
SECTION 11 / PITFALL 失敗する美容師の典型パターン
最後に、メンズ市場で失敗する美容師・理容師の典型的なパターンを3つ紹介します。これらに当てはまっていないか、自問しながら読んでください。
パターン①:女性客向けの経験だけで開業する
長年レディース中心で働いてきた美容師が、いきなりメンズ特化で開業するのは危険です。なぜなら、メンズヘアの技術体系・接客トーン・SNS発信の作法がまったく違うからです。開業前に最低1年、勤務先でメンズ客を意識的に担当し、感覚を掴む必要があります。
パターン②:SNS発信をおろそかにする
「技術があればお客さんは来る」という考えは、メンズ市場では通用しません。20〜30代男性はInstagramで店を選ぶのが当たり前。SNS発信をしていない美容師・BARBERは、存在していないのと同じです。開業後も最低週3回の投稿を継続する覚悟が必要です。
パターン③:価格で勝負してしまう
「安ければ男性客は来るだろう」と考えて低価格で開業すると、客単価が上がらず経営が苦しくなります。メンズヘア市場の成長は「単価上昇」が主因なのを忘れてはいけません。安さで戦うのではなく、デザイン・技術・体験価値で勝負する方向に振り切るべきです。1,000円カット業態と同じ土俵で戦ってはいけません。
FAQ よくある質問
まとめ:メンズヘア市場は「確実に」伸びる
メンズヘア市場の今後について、最新の統計データをもとに根拠をもって解説してきました。ここまで見てきた内容を整理すると、結論は明確です。
- 男性の美容室+BARBER合計市場は8,553億円規模、3年連続で成長中
- 男性の客単価は5年連続で上昇し、2025年に4,879円で過去最高
- 20代男性の美容室利用率は50%超で、BARBERを上回る水準に
- パーマは4年連続増加、カラー・トリートメントなどメニューが多様化
- 都心部でお洒落BARBERが続々新規開業し、BARBERサイドも再成長
- 2030年までにメンズヘア市場は1兆円規模へ到達見通し
- 勝つための3つの鍵は「技術」「SNS発信」「クロスセル設計」
メンズヘア市場は、美容師・理容師にとって今まさに最大のチャンスが広がっている領域です。女性市場が成熟期に入る中、男性ヘア市場はまだ成長期の真っ只中。「女性客だけで経営する時代」は終わり、「男性客も獲れる美容師・理容師が勝つ時代」が始まっています。
数字は嘘をつきません。メンズヘア市場に踏み出す準備が整ったなら、今が最適なタイミングです。
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SUNNY SIDE LIFE 編集部
理美容室開業に特化した専門メディア「SUNNY SIDE LIFE」の編集チーム。全国の美容室・BARBERの開業支援、物件紹介、融資サポート、内装施工を手がけるNEXT BEAUTY TECHグループが運営。年間100件以上の開業に携わる現場目線で、マーケット動向から実務ノウハウまで発信しています。